バオバブは、キワタ科(bombacaceae)Adansonia

学術的に見ると…バオバブは、キワタ科(bombacaceae)Adansonia 属の樹木です。アフリカ、マダガスカル、オーストラリアに約9種があり、そのうち6~7種がマダガスカルに特有の種類です。

マダガスカル最大の樹は幹が直径7m、樹高30m、樹齢500年以上に達すると推定されます。学名のAdansonia は、この木の発見者のフランス人植物学者 M.Adanson にちなんでいます。

マダガスカルってどんなところ?

アフリカ大陸の東のインド洋に浮かぶ世界第4の大きな島で、独特な動植物で知られています。ここの住民は、1500年ほど前に東南アジアから移り住んだ人々の子孫と言われており、人口約1200万人の独立国です。米を主食とし、水田のある風景は“アフリカの中のアジア”という表現がピッタリです。

バオバブの木は何かの役に立つの?

バオバブの木は、その姿が人を感動させるだけでなく、とても役に立つ木です。果実の中の甘酸っぱいパルプ質の果肉がお菓子や清涼飲料水に、堅い果実の殻は容器に利用されます。マダガスカルでは地方によって種子から油を採り、樹皮を家の屋根や壁に用いたりロープの材料や薬にします。アフリカでは葉を乾燥して粉にし、野菜のない季節の保存食品とします。変わった使い方として、生きた木の幹をくりぬいて貯水タンクにしたり(マダガスカル南東部)、自然にできた木のウロをお墓(アフリカ)や、牢屋(オーストラリア)にする例があります。

バオバブの木はなぜ絶滅の心配があるの?

バオバブはもともと森の中に生える木です。放牧地の開発などで森が焼き払われた時、火に強いバオバブの木は生き残り、草原にバオバブだけがそびえ立つ景色となります。その景色はすばらしく、感動的でさえあるのですが、このような草原では種子が稔っても若木が育つことはなくなり、老木が死に絶えると絶滅することになるのです。マダガスカルでは今、このような状況がどんどん進行しています。

どんな方法でバオバブの木を保護するの?

バオバブの木を保護するには、バオバブが生える森をそっくり保護するのが一番です。しかし、すでに森が荒れている所も多いのが現状です。そのような場所では森を復元し、そこにバオバブの苗木を植えてゆくことが望まれます。森の中なら、やがて植えたバオバブが大きくなって果実を稔らせ、その種子からまた新しい若木が育っていくことが期待できるのです。

「バオバブの木 里親」基金とは、どのような基金ですか?

マダガスカル南部で取り組んでいる活動は、失われ行く貴重な森とそこに生きる動植物を、森の恵みで生活する人たち自身の力で守ってゆくことを目指しています。この基金は、バオバブの苗木の里親となられる方々からの募金を、現地育苗センターへの整備、荒れ果てた森を元に戻すための苗木作りと植え込み、森とその資源を守るための子供たちへの教育、地元住民の生活環境の改善、自然観察ガイド養成と貴重な動植物の保護などに役立たせていただこうとする資金です。

里親にはどのような役割や特典があるのですか?

* お申し込みとご送金次第、本会本部と現地事務所に里親として登録し、本部より領収書と関係資料をお送りします。また、現地に植え込んだ苗が活着したことが確認された後に、現地から感謝状が送付されます。
* 里親に代わり、現地スタッフが種子から育てたバオバブの苗木を募金一口につき1本、現地の自然林復元予定地に植え込みます。
* 現地に行きバオバブの苗をご自分で記念植樹することもできますので、その際は本会本部にご連絡ください。旅費その他の経費はご自分の負担となります。
* 現地に設置した記念碑の芳名板に、里親のお名前を刻みます。
* 植えられた苗木の世話は、里親に代わって現地スタッフが行ないます。
* バオバブの現地産種子と「育て方の手引き」をお送りします。記念として残されるのも、播いて苗木をお育てになるのもご自由です。なお、ご自分で育てられたバオバブの苗木を国内で記念植樹ご希望の場合は、本会本部にご相談ください。

里親に期限はあるのですか?

マダガスカルの自然と「バオバブの木」を愛するかぎり、里親として資格に期限はありません。  バオバブの寿命は数百年から数千年以上と言われ、親の資格はバオバブと共に生き続けます。本会は、少なくとも活動地の森が「自然林保全モデル地区」としてマダガスカル政府の指定を受け、皆様のバオバブの木が末長く育ち続ける環境が整うまで活動を続けます。

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バオバブ

バオバブ(英名:Baobab、学名:Adansonia)はアオイ目アオイ科(クロンキスト体系や新エングラー体系ではパンヤ科)バオバブ属の総称のこと。

学名はA. digitataを報告した仏人自然学者Michel Adansonの名に由来する。原生種がマダガスカルに6種、オーストラリアとアフリカに1種ずつ存在する。
サバンナ地帯に多く分布する。幹は徳利のような形をしており、高さは約20メートル、直径は約10メートルに及ぶ。最大のものは南アフリカのリンポポにある高さ47m、直径15mである。年輪が無いため樹齢を知ることは難しいが、数千年に達すると言われ、放射性年代測定は可能である。中は空洞になることが多い。葉は幹の上部につき、乾季に落葉する。花は白色で大きい。果実はヘチマのように垂れ下がり、堅い。果肉は食用・調味料とされ、セネガルでは「サルのパン」と呼ばれる。ビタミンCがオレンジより多く、カルシウムも牛乳より多いと言われる。また、若葉を野菜として利用する。樹皮は煎じて解熱剤に用いられる。

その独特の樹型から、悪魔が大木を引き抜いて、逆さまに突っ込んだといわれている。 サン・テグジュペリの『星の王子さま』では、星を破壊する巨木として描かれている。浜名湖花博において日本では初めて屋外で開花した。

120klもの水分を幹にたくわえており、乾季になると葉を落とし休眠する。休眠中はその水分で生きのびる。 バオバブは観葉植物にもなり、盆栽型に仕立てることもできる。

また、このタネは、オランウータンに一度食べられ排泄された物でないと発芽しないと言われていた。

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